伊勢の名物として広く親しまれている「虎屋ういろ」。あのもっちりとした独特の食感と、素材の風味を活かした優しい甘さは、一度食べると忘れられない魅力がありますよね。私自身、甘いものには目がないため、仕事で疲れた週末などに「あぁ、今すぐにあの栗ういろを濃いお茶と一緒に楽しみたい」と強く思うことがあります。
しかし、実際に通販での購入を検討してスマートフォンで検索を始めると、どうしても気になってしまうのが「送料の負担」や「賞味期限の短さ」ではないでしょうか。「ういろ自体はお手頃な価格なのに、送料を含めると意外と高くなってしまう」「届いた翌日には賞味期限が切れてしまうなら、まとめ買いも難しい」と、購入ボタンを押すのをためらってしまった経験がある方は決して少なくないはずです。
近くに店舗がない地域にお住まいの方であれば、楽天やAmazonなどのショッピングサイトで「送料無料」と記載された商品を探したり、少しでも日持ちさせる方法がないかと調べたりするお気持ち、私自身も経験者として痛いほどよくわかります。
実は私も、過去に少しでもコストを抑えて、かつ無駄なく美味しい状態で手に入れる方法はないかと、公式サイトの利用規約や配送ルールを隅々まで確認し、自分なりに最適な購入方法を模索してきました。
この記事では、そんな私の実体験と収集した情報に基づいて、虎屋ういろを通販で購入する際の送料の正確な仕組みや、非常に短い賞味期限を考慮した上での上手な付き合い方について、詳しくご紹介していきたいと思います。私と同じように「送料などのコストは気になるけれど、それ以上にあの味を自宅で楽しみたい」と考えている方の参考になれば幸いです。
- 公式通販の送料の仕組みと安く買う条件
- ネット通販の非公式商品(転売)への注意点
- 短い消費期限の対策と冷凍保存の体験談
- 送料を払っても食べる価値がある季節限定品
虎屋ういろの通販で送料を無料にできる?送料の仕組み

通販を利用する際、商品の価格と同じくらい、あるいはそれ以上に慎重に確認してしまうのが「送料」です。特にういろのような、1本あたり数百円から千円前後という比較的お求めやすい価格帯のお菓子を購入する場合、送料が商品代金に匹敵する、あるいは上回ってしまうと、どうしても「割高感」を抱いてしまうものです。
まずは、虎屋ういろを通販で購入する際の送料設定の現状を正しく理解し、その上で少しでも納得して購入するためのポイントについて整理していきましょう。
公式通販に送料無料の仕組みはない
まず、皆様が最も知りたいであろう点について、事実に基づきお伝えします。現在のところ、虎屋ういろの公式オンラインショップにおいて、無条件で送料が無料になる恒常的なサービスは提供されていません。
昨今のECサイトでは「全品送料無料」や「会員登録で初回送料無料」といったキャンペーンを目にする機会が多いため、消費者としてはつい「探せばどこかに送料無料になるクーポンや条件があるのではないか」と期待してしまいがちです。私も最初はインターネット上でくまなく情報を探しましたが、生菓子という鮮度管理が極めて重要な食品を扱っている特性上、迅速な配送や適切な温度管理にコストがかかるためか、基本的には送料が発生する料金体系となっています。
これは、保存料を使用せずに製造し、その日のうちに発送するという品質管理を徹底していることの裏返しとも言えます。常温で長期保存が可能な加工食品とは異なり、配送業者への委託コストも相応にかかることが推測されます。したがって、「1本だけ気軽に送料無料で取り寄せたい」というご希望は、公式通販の通常サービスでは叶えることが難しいというのが現状です。
検索結果に関する注意点
検索エンジンで「虎屋ういろ 送料無料」と入力すると、公式サイト以外のショッピングモールや通販サイトが表示されることがあります。これらの中には「送料無料」と表示されているものもありますが、公式価格とは異なる価格設定がなされているケースが見受けられます。これらについては後ほど詳しく触れますが、表示内容を鵜呑みにせず、販売元や価格の内訳を慎重に確認することが重要です。
東京など特定地域は送料が安い理由

「送料無料にはならないのか」と肩を落とされた方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでお住まいの地域によっては朗報となる情報があります。実は、配送先エリアによって送料が通常の地域よりも低く設定されている「特別区域」という区分が存在します。
一般的に、地方の特産品を取り寄せる場合、発送元からの距離が遠くなるほど送料が高くなる傾向にあります。虎屋ういろの本社および製造拠点は三重県伊勢市にありますので、関東地方などは距離的に送料が高くなりそうだとイメージされるかもしれません。
しかし、公式サイトの送料一覧(2024年時点の情報)を確認すると、東京都全域をはじめ、神奈川県(横浜市・川崎市)、京都府全域、大阪の一部などは「特別区域」に指定されており、送料が550円(税込)という設定になっています。
通常、本州への配送には880円程度(地域による)の送料がかかることが多い中で、550円という設定は比較的負担が軽いと言えます。私自身、この料金設定を知ったときは驚きました。
| 配送区分 | 対象地域(例) | 基本送料(税込) |
|---|---|---|
| 特別区域 | 東京都全域、横浜市、川崎市、御殿場市、京都府全域、枚方市、高槻市、大津市など | 550円 |
| 通常区域 | 上記以外の本州・四国(東北・一部地域除く) | 880円〜 |
| 北海道・沖縄 | 北海道・沖縄県全域 | 1,360円〜1,470円 |
なぜこのような設定になっているのか、公式な理由は明記されていませんが、一般論として考えられるのは、東京や大阪といった大都市圏は注文数が多く、物流網が効率化されているため、配送コストを抑えやすいという事情があるのかもしれません。いずれにせよ、もしご自宅がこの「特別区域」に含まれているのであれば、百貨店の催事会場まで出向く交通費や時間を考慮すると、550円の送料で自宅まで届けてもらえるのは、合理的な選択肢と言えるのではないでしょうか。
5千円購入で送料負担を減らす条件
「自分は特別区域(東京や大阪など)に住んでいないから、高い送料を払うしかないのか…」と諦めかけている方、ちょっと待ってください。条件を満たすことで、送料を全国一律(北海道・沖縄を含む)で「500円」にまで劇的に引き下げる救済措置が用意されています。
その条件とは、「ひと梱包(1つの配送個口)あたり、商品代金の合計を5,000円以上にする」というものです。
公式サイトの送料一覧ページを確認すると、通常送料とは別に「クール便手数料」についての記載がありますが、注意書きには『上記に限らず、商品代金5,000円以上ご注文の場合は全国一律ひと梱包あたり500円』と明記されています。この記述を素直に読み解けば、通常は別途加算される270円のクール代も全て込みで、総額500円になると考えられます。
もしこの計算通りであれば、通常送料が高額な北海道や沖縄にお住まいの方にとっては、単なる割引の域を超えた破格の待遇となります。具体的にどれくらい安くなるのか、クール代(270円)を含めた総額でシミュレーションしてみましょう。
| お届け先地域 | 通常時の目安 (送料+クール代270円) | 5,000円以上購入時 (クール代込みと仮定) | お得になる金額 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 1,470円+270円 =1,740円 | 500円 | 約1,240円 OFF |
| 沖縄県 | 1,360円+270円 =1,630円 | 500円 | 約1,130円 OFF |
| 東北・九州など | 約1,200円前後 | 500円 | 約700円 OFF |
| その他通常区域 | 880円+270円 =1,150円 | 500円 | 約650円 OFF |
ご覧の通り、北海道にお住まいの方であれば、1,200円以上も送料が安くなる計算です。浮いた送料分で、ういろがもう2本買えてしまうほどの差額です。このメリットを利用しない手はありません。
【重要】注文確定前に必ずご確認ください
公式サイトの記述に基づく計算ですが、システムやキャンペーン時期によっては「送料500円+別途クール代」という計算になる可能性もゼロではありません。
そのため、商品をカートに入れて手続きを進める際、最終的な「注文確認画面」で表示される送料がいくらになっているかを必ずご自身の目でチェックしてから、注文を確定させるようにしてください。
5,000円分ってどれくらいの量?
しかし、ここで現実的な問題に直面します。「賞味期限が短い生菓子を、一度に5,000円分も買うのは無謀ではないか?」という点です。ういろ1本が500円〜800円程度ですから、5,000円に到達させるには7〜8本購入する必要があります。
一人や少人数のご家族で消費するには、到着翌日という期限を考えるとハードルが高いのが正直なところです。無理に注文して食べきれずに廃棄してしまっては本末転倒ですので、この制度を利用するには「戦略的な買い方」が求められます。
賢く壁を超える「共同購入」と「イベント利用」
そこでおすすめしたいのが、自分だけで消費しようとせず、周囲を巻き込んで注文するスタイルです。
- ご近所・職場での「シェア買い」:
ママ友や職場の同僚に「今度、伊勢から虎屋ういろを取り寄せるけど、一緒に頼まない?送料安くなるし」と声をかけてみてください。知名度の高いお菓子ですので、「あ、私も食べたい!」と乗ってくる方は意外と多いはずです。3家族で分ければ、1家庭あたり2〜3本で済みます。 - 親戚の集まりや帰省の手土産に:
お盆やお正月、法事など、親戚一同が集まるタイミングに合わせて実家に配送指定をするのも賢い方法です。人数が多ければ7〜8本あってもあっという間になくなりますし、伊勢の名物は話題作りにも最適です。 - 冷凍保存を前提としたストック:
これは自己責任となりますが、前述した「冷凍保存」を活用することを前提に、1ヶ月分のおやつとしてまとめ買いをしてしまうという荒技もあります。
「ひと梱包あたり」という条件に注意
この割引は「ひと梱包」に対して適用されます。例えば、ご自宅とご実家の2箇所へ送る場合、当然ながら梱包(荷物)は2つに分かれます。この場合、それぞれの梱包ごとに商品代金が5,000円以上でないと、割引は適用されませんのでご注意ください。
楽天やAmazonの転売価格に注意

普段から楽天やAmazonなどの大手ECモールを利用されている方は、ポイントの利用や貯蓄、また住所入力の手間が省ける利便性から、それらのサイトで「虎屋ういろ」を検索されることも多いかと思います。実際に検索してみると、魅力的な商品画像とともに販売されているページが見つかることもあります。
しかし、ここで消費者として注意深く確認していただきたい点があります。現在、大手ECモールなどで販売されている虎屋ういろの中には、公式な販売ルートではない、第三者による転売出品が含まれている可能性があります。
これらの非公式な販売ページでは、公式価格と比較して高額な価格設定がなされているケースが見受けられます。例えば、「送料無料」と表示されていても、商品価格自体が定価の倍近くに設定されている場合、それは実質的に高額な送料や出品者の利益が上乗せされている状態と言えます。
非公式ルート購入のリスク
価格面だけでなく、食品としての管理状態についても留意が必要です。
・公式ショップから購入し、転送されるまでの間に時間が経過し、お手元に届く頃には消費期限が迫っている、あるいは過ぎている可能性。
・適切な温度管理(常温・冷蔵)がなされていたか購入者が確認できず、品質が劣化しているリスク。
食品の安全性を確保するためにも、ご購入の際は「虎屋ういろ公式サイト」または公式の電話注文など、正規のルートをご利用されることを強くお勧めします。
ふるさと納税で送料が無料になる?
「送料を実質無料にする裏技といえば、ふるさと納税!」と思い立ち、私も「これならお得に手に入るのではないか」と期待に胸を膨らませてリサーチを行いました。
しかし、結論から申し上げますと、残念ながら現時点では、主要なふるさと納税ポータルサイト(楽天ふるさと納税、さとふる、ふるさとチョイスなど)において、「虎屋ういろ」の取り扱いは確認できませんでした。
三重県伊勢市の返礼品リストを隅々までチェックしてみましたが、伊勢うどんや真珠、あるいは他メーカーのういろ(長良ういろ等)は見つかるものの、肝心の「虎屋ういろ」は見当たりません。もし皆様が「ふるさと納税で貰えるかも」と思って検索しようとされていたなら、その時間は徒労に終わってしまう可能性が高いため、あまり期待しない方が良いでしょう。
なぜふるさと納税に出てこないのか?
これだけ知名度がある名産品なのに、なぜラインナップされていないのでしょうか。公式な発表があるわけではありませんが、ここまで記事を読んでくださった方なら、その理由がお分かりいただけるかと思います。
最大の理由は、やはり「消費期限が到着翌日まで」という圧倒的な日持ちの短さにあると考えられます。
ふるさと納税の返礼品は、自治体や事業者が発送業務を行いますが、受け取り手が不在で再配達になった場合、その時点ですぐに消費期限切れとなってしまいます。特に生菓子である虎屋ういろは、たった1日の遅れが命取りです。廃棄ロスやクレームのリスクを考えると、返礼品として全国発送のラインに乗せるのは、物流管理上非常にハードルが高いのかもしれません。
虎屋ういろの通販は送料無料でなくとも購入する価値あり

ここまで、送料の仕組みやコストを抑える方法について解説してきましたが、ここからは視点を変えて、たとえ送料がかかったとしても、虎屋ういろにはそれを取り寄せるだけの十分な魅力があるという点についてお話ししたいと思います。「送料を払ってでも食べたい」と思わせるその理由と、短い賞味期限という特性と上手に付き合うための保存の工夫についてご紹介します。
赤坂のとらやと伊勢の虎屋の違い
まず、通販を利用する際によくある誤解を防ぐために、ブランドの区別について触れておきます。「虎屋」という名前を聞くと、黒地に金の虎のマークでおなじみの、東京・赤坂に本店を構える老舗和菓子店「とらや(羊羹)」を想起される方が多いかもしれません。
しかし、本記事でご紹介しているのは、三重県伊勢市に本店を構える「虎屋ういろ」です。この二つは全く別の企業であり、取り扱っている商品の特性も大きく異なります。混同して注文してしまうことのないよう、違いを整理しておきましょう。
| 項目 | 虎屋ういろ(伊勢) | とらや(赤坂) |
|---|---|---|
| 主力商品 | 生ういろ | 羊羹(夜の梅など) |
| 主原料 | 小麦粉、砂糖、水 | 小豆、砂糖、寒天 |
| 食感 | もっちりとした弾力、あっさり | なめらかで濃厚、しっかりした固さ |
| 日持ち | 製造から2日程度(生菓子) | 製造から1年程度(保存性が高い) |
| 利用シーン | カジュアルな手土産、家庭用 | フォーマルな贈答、慶弔 |
最大の違いは、その原材料と食感にあります。羊羹が寒天を使ってあんを固めるのに対し、伊勢のういろは小麦粉を主原料として蒸し上げて作られます。そのため、お餅やパンを思わせるような、独特の「もっちり感」が生まれるのです。また、甘さも羊羹に比べて控えめであっさりとしているため、飽きずに食べられるという特徴があります。この「ういろ」ならではの素朴な味わいは、羊羹とはまた違った魅力を持っています。
季節限定ういろカレンダーをチェック

虎屋ういろをお取り寄せする際、送料を負担してでも購入したくなる最大の理由、それが四季折々の表情を見せる「季節限定ういろ」の存在です。通年販売されている定番の黒糖や白ういろなども魅力的ですが、その時期にしか味わえない旬の素材を活かした限定品は、単なる和菓子の枠を超え、季節の移ろいそのものを楽しむ体験を提供してくれます。
ここでは、一年を通してどのような限定ういろが登場するのか、その魅力と特徴をカレンダー形式で詳しく解説します。これらを事前に把握しておくことで、買い逃しを防ぐことができるはずです。
春の訪れを感じる桜餅ういろ(2月〜4月頃)
まだ寒さが残る時期から春本番にかけて登場するのが「桜餅ういろ」です。この商品は、単に桜の香りをつけただけではありません。ういろの生地に細かく刻んだ桜の葉を練り込むことで、口に入れた瞬間に華やかな香りが広がります。
特徴的なのは、ういろ特有の優しい甘さと、桜葉の塩漬けによる塩気の絶妙なバランスです。この「甘じょっぱさ」が後を引き、日本茶との相性が抜群です。お花見の席に持参すれば、その場の話題にもなり、春の喜びを共有できる一品といえます。
見た目も楽しい夏のスイカういろ(7月〜8月頃)
暑い夏に清涼感を運んでくれるのが「スイカういろ」です。この商品は何と言ってもそのビジュアルのユニークさが際立っています。赤いういろと緑のういろを層にすることでスイカの果肉と皮を表現し、さらに小豆を散らすことで種に見立てています。
見た目のインパクトだけでなく、味もしっかりと作り込まれています。冷やしすぎるとういろは固くなってしまいますが、食べる直前に少しだけ冷やすことで、ひんやりとした口当たりを楽しむことができます。夏休みの帰省暮や、お子様がいるご家庭への贈り物としても大変喜ばれる商品です。
秋の味覚を凝縮した栗きんとんういろ(9月〜11月頃)
食欲の秋に登場するのは、和菓子の王道ともいえる栗を贅沢に使った「栗きんとんういろ」です。通常の栗ういろとは異なり、栗きんとんの濃厚なペースト感をういろで表現している点が大きな特徴です。
栗本来のほっくりとした風味と甘みが凝縮されており、ねっとりとしたういろの食感と相まって、まるで上質な和菓子をいただいているような満足感があります。温かいお茶と共にじっくりと味わいたい、秋の夜長にぴったりの深い味わいです。
冬の夜空を映す星屑ういろ(12月頃)
一年の締めくくり、クリスマスシーズンに合わせて登場するのが「星屑ういろ」です。こちらは黒糖ういろをベースにしており、その深い黒色を冬の夜空に見立てています。そこに黄色い栗を散りばめることで、夜空に輝く星屑を表現するという、非常にロマンチックなコンセプトの商品です。
黒糖のコクのある甘みと栗の素朴な甘みが重なり合い、冬の寒さに染み入るような温かみのある味わいに仕上がっています。和菓子でありながらクリスマスの食卓にも違和感なく溶け込み、季節のイベントに彩りを添えてくれます。
通販を活用するメリットと注意点
これら季節限定商品は実店舗でも非常に人気が高く、夕方には売り切れてしまうことが珍しくありません。また、販売期間が限られているため、店舗に行っても時期を逃していれば購入することは不可能です。そこで役立つのが公式通販サイトの利用です。
通販を利用するメリットと、気をつけるべきポイントを整理します。
- メリット:販売開始時期に合わせて予約や注文ができるため、確実に手に入れられる。
- メリット:定番商品と限定商品を組み合わせることで、自分だけのセットを作れる。
- 注意点:賞味期限が短い(通常2日〜3日程度)ため、受取日の調整が必須である。
- 注意点:人気商品は通販でも早期に完売する場合があるため、メルマガ等で情報をチェックする必要がある。
ういろは「生菓子」に近い繊細な食べ物です。通販であれば、製造されたばかりの新鮮な商品を、指定した日時に自宅で受け取ることができます。確実に入手したい限定品こそ、交通費や移動時間を考慮すれば、送料を払ってでも通販を利用する価値は十分にあるといえます。
季節限定ういろ早見表
ご紹介した季節限定商品の特徴を一覧表にまとめました。お取り寄せの計画にお役立てください。
| 季節(目安時期) | 商品名 | 特徴・魅力 |
|---|---|---|
| 春 (2月〜4月頃) | 桜餅ういろ | 桜葉の塩気と甘みのバランスが絶妙。お花見や春の手土産に最適。 |
| 夏 (7月〜8月頃) | スイカういろ | 赤と緑の層でスイカを表現。冷やして食べるのがおすすめの涼やかな一品。 |
| 秋 (9月〜11月頃) | 栗きんとんういろ | 栗きんとんのような濃厚なペースト感が魅力。温かいお茶と合う深い味わい。 |
| 冬 (12月頃) | 星屑ういろ | 黒糖の夜空に栗の星屑が輝く。クリスマスシーズンを彩るロマンチックなういろ。 |
定番の栗ういろは絶対買うべき一品

初めて虎屋ういろを利用する場合、あまりの種類数の多さにどれを選べば正解なのか迷ってしまうことがよくあります。もし、最初の1本選びに悩んでいるのであれば、私は迷わず定番商品である「栗ういろ」を手に取ることを強く推奨します。
なぜなら、この商品は虎屋ういろが持つ技術と魅力のすべてが凝縮されており、多くのファンに愛され続けている看板商品だからです。実際に食べてみるとわかりますが、単なる栗入りの餅菓子とは一線を画す、非常に完成度の高い仕上がりとなっています。
こしあんベースの上品な味わい
栗ういろの最大の特徴は、生地のベースに上質な「こしあん」が練り込まれている点です。通常の白いういろや黒糖ういろとは異なり、小豆の風味が生地全体から感じられます。これにより、ういろ特有のもっちりとした弾力の中に、水羊羹のような滑らかさと小豆の優しい香りが加わっています。
甘さは控えめで、後味がすっきりとしているため、甘いものが苦手な男性やご年配の方でも飽きずに食べられる絶妙なバランスです。日本茶はもちろん、コーヒーや紅茶とも相性が良く、ティータイムの主役として十分に活躍します。
どこを切っても現れる栗の満足感
この商品を語る上で欠かせないのが、惜しみなく使われている栗の存在です。包丁を入れると、どの断面からも黄色い栗が顔を出します。これは、製造工程で栗をたっぷりと混ぜ込んでいる証拠であり、食べる場所によって「栗が入っていない」という残念な思いをすることがありません。
食感のコントラストも秀逸です。ういろ生地の「もちもち」とした柔らかさと、栗の「ほくほく」とした適度な歯ごたえが口の中で調和します。栗の甘露煮は甘すぎず、小豆風味の生地と互いを引き立て合っており、素材本来の味を存分に楽しむことができます。
高いコストパフォーマンスと満足度
1本あたりの価格は税込で800円前後と、デパ地下スイーツやお取り寄せ菓子の中では比較的リーズナブルな価格設定です。しかし、手に持った時のずっしりとした重量感や、食べた後の満足感は価格以上の価値を感じさせます。
自宅用のおやつとしてはもちろん、気兼ねない手土産としても重宝します。確かな味とボリューム感を兼ね備えているため、失敗のない選択肢として常にストックしておきたくなる一品です。
購入前に知っておきたいポイント
栗ういろを購入する際に、メリットだけでなく注意点も把握しておくと安心です。以下に主なポイントを整理しました。
- メリット:こしあんと栗の相性が良く、万人に愛される王道の味である。
- メリット:栗がたっぷり入っており、どこを食べても具材の食感を楽しめる。
- メリット:価格に対してボリュームがあり、コストパフォーマンスが非常に高い。
- 注意点:賞味期限などの兼ね合いから、開封後は早めに食べ切る必要がある。
- 注意点:重量があるため、複数本購入する場合は持ち帰りよりも通販が便利である。
このように、栗ういろは味、食感、価格のバランスが非常に優れた商品です。初めての注文で冒険をしたくない方や、虎屋ういろの基本の味を知りたい方は、まずはこの一本から試してみてはいかがでしょうか。
賞味期限は到着翌日という短さ
通販を利用する上で、最も注意が必要なのが「消費期限」についてです。虎屋ういろの商品は、保存料を使用していない生菓子であるため、消費期限は「お手元に届いた翌日まで」(製造から3日目)と非常に短く設定されています。
製造されたその日に発送され、本州の多くの地域であれば翌日に到着しますが、その時点で既に製造から2日目が経過しています。つまり、到着した当日と翌日の2日間で食べきる必要があるのです。さらに、北海道や九州南部、沖縄、離島など配送に2日以上かかる地域の場合、到着したその日が消費期限となるケースもあります。
これは「できたての風味を味わってほしい」というお店のこだわりゆえのことですが、購入者としては計画的な消費が求められます。「来週の来客用にとっておく」といった長期保存はできませんので、食べるタイミングに合わせて、到着日時を正確に指定して注文することが重要です。
(出典:虎屋ういろ公式サイト『よくあるご質問』)
余ったういろは冷凍保存できる?

「送料を考えてまとめ買いをしたけれど、どうしても消費期限内に食べきれない」「急な予定で食べる時間がなくなってしまった」といった場合、どうすれば良いのでしょうか。
公式の案内としては「風味が落ちるため推奨はしない」とされていますが、物理的に食べきれない場合の手段として、「冷凍保存」を試みる方もいらっしゃいます。あくまで自己責任とはなりますが、私自身が試した経験から、比較的美味しく保存するための手順をご紹介します。
冷凍保存を試す際のポイント(自己責任での実施)
- 小分けにする:1本丸ごとではなく、1回に食べる分(2〜3cm幅程度)にカットします。
- 密閉する:乾燥と霜を防ぐため、1切れずつラップで隙間なくぴっちりと包みます。
- 袋に入れる:ラップしたものをさらにジップロック等の冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫へ入れます。
- 解凍・加熱:食べる際は自然解凍した後、電子レンジ(600Wで20〜30秒程度など様子を見ながら)で温めるか、蒸し器で蒸し直します。
ういろの主成分である小麦粉のデンプンは、低温状態(冷蔵庫など)に置かれると「老化」という現象を起こし、硬くボソボソとした食感に変化してしまいます。しかし、加熱することである程度柔らかさが戻り、もちもちとした食感が復活する場合があります。
「冷凍したものを温めて食べる」というのは、本来の食べ方とは異なりますが、出来立ての温かいういろのような食感を楽しめるという側面もあります。どうしても食べきれない場合の最終手段として知っておくと便利です。
虎屋ういろ通販は送料無料でなくとも満足度は高い
ここまで、虎屋ういろの通販で送料無料にならないのか、というキーワードをテーマに、送料の事情や賢い購入方法、そして商品の魅力について詳しく解説してきました。
結論として、公式通販で完全な送料無料を実現するのは制度上難しいのが現状です。しかし、特定地域への送料の優遇や、5,000円以上のまとめ買いによる送料軽減などを上手に活用することで、納得できるコストで購入することは十分に可能です。
何より、伊勢の地で長年愛され続けてきた、あの素朴で優しい味わいを、遠く離れた自宅にいながらにして楽しめるというのは、送料以上の価値ある体験であると私は感じています。日々の忙しさを忘れさせてくれるような、ほっとする甘さを求めて、ぜひ皆さんも季節限定の味や定番の栗ういろを取り寄せてみてはいかがでしょうか。
※本記事の情報は執筆時点のものです。送料や商品価格、キャンペーン内容、取り扱い状況は変更される可能性がありますので、最終的な情報は必ず公式サイトにてご確認ください。
